2017年12月15日
2017年11月8日(水)に「訪日インバウンド成功のカギは、訪日外国人の半分以上を占める中華圏! 中華圏向けSNS活用インバウンドセミナー」を開催しました。中華圏向けのインバウンドマーケティングを成功させるためのポイントを、市場の概況やSNSの活用方法、これまでの失敗事例、成功事例などをまじえて解説しました。当日のセミナー内容の一部をご紹介いたします。
【第1部】
訪日インバウンド市場概況とWeChat/Weibo実践的な活用法
・インバウンド全体傾向と中国ネット市場
・Weibo・WeChatの基礎から活用方法
【第2部】
中華圏向けFacebook/Instagramの実践的な活用法
・中華圏とFacebook/Instagram
・Facebook/Instagramの基礎から活用方法
訪日ビジネス開発室 グループ長 三島 悠輔
第1部では、訪日インバウンド市場と中国ネット市場の傾向や、Weibo・WeChatの特徴と活用方法について紹介しました。
◆インバウンド市場の成長
2016年には訪日外国人観光客数が過去最高の2,400万人を超え、2017年は2,800万人を突破する見込みです。それにともない訪日外国人観光客の消費額も増加し、インバウンド市場は東京オリンピック開催の2020年に向けてますます盛り上がりをみせています。訪日外国人観光客数を国別に見てみると、1位 中国、2位 韓国、3 位 台湾、4位 香港と中華圏が上位を占めており、シェアが特に大きいことがわかります。
そのような中、SNSは訪日外国人観光客の情報発信源、また収集源としてなくてはならないものになっています。特に旅行中はSNSを活発に活用し、さらに「ソーシャル映え」を意識するのは各国共通の傾向です。ですから、中華圏のインバウンドマーケティングを成功させるためには、中国ではWeibo・WeChat、台湾・香港ではFacebook・Instagramといった各国で主要となっているSNSを使ったアプローチが必要です。
◆Weibo・WeChatの特徴
まず中国の主要SNSであるWeiboとWeChatについて理解しましょう。
【特徴】
・即時に大勢のユーザーに情報拡散が可能
・中国版Twitterと表現される
【企業の活用方法】
・認知拡大、ブランディング
・商品の告知、PR
・キャンペーンの実施
【特徴】
・1対1のクローズなコミュニケーション
・信用性の高いやりとりが多い
・アプリ内で決済ができる
・中国版LINEと表現される
【企業の活用方法】
・商品の販促
・O2Oマーケティング施策
・キャンペーンの実施
◆企業の活用方法
企業がWeibo・WeChatを活用するには、まずは認知拡大と見込み客を集めるために広告やインフルエンサー、QRコードなどを使ったプロモーションを実施します。つぎに、フォロワーや商品購入者に対して定期的に情報発信を行い、ユーザーとの関係性を築き、ECへの遷移を促して既存客へ導きます。さらにメルマガやSNSでの発信で継続的な接触機会を持ち、リピーターになってもらうという流れが、中華圏のインバウンドマーケティングを成功させるためのステップの1つです。
昨今、規模が拡大している中華圏のインバウンドマーケティングで成功するには、いかにSNSを活用していくかが重要になります。なかでも最も買物消費額が多い中国では、日本で馴染みのないSNSを多くの人が使っています。中国人観光客の効率的な新規顧客化とリピーター化の仕組みを作るために、メディアをよく理解し現地の文化やトレンドに合わせたSNS展開を意識しましょう。
コンテンツマーケティング事業部 事業部長 米村 一精
第2部では中華圏におけるFacebook・Instagramの利用状況や効果的な活用方法についてお話ししました。
◆中華圏でのFacebook・Instagram
上図は、アジア各国の国内人口に対するFacebook・Instagramの利用率を示したグラフです。どちらも上位3カ国はシンガポール・台湾・香港と、すべて中華圏の国が占めています。「SNS」が滞在先やお土産を選ぶ際の情報源として上位に入ってくる状況のなか、うまく活用して情報を発信することが必要です。またこれらの3カ国は特に日本に好感を持っているので、SNSによるアプローチが非常に有効です。
◆どうやって活用すればいいの?
SNSを訪日インバウンド施策に効果的に活用していくには、改めて媒体の特性をしっかり理解して運用していくことが大切です。
まず、Facebookは他のSNSに比べてユーザー数が多く、広告のターゲティング精度に優れているので、顧客の新規獲得や囲い込み施策に有効です。またサイト誘導やショップ機能、メッセンジャーでのやり取りなど、そのまま購入や来店に繋がる機能も多く備わっています。一度に投稿できる文字数も多いので説明がしやすく、より多くの情報を伝えることができます。
Instagramは写真や動画、ハッシュタグによるブランディングがメインの媒体です。投稿コンテンツにはリンクの埋め込みができないため、サイト誘導は行えませんが、ユーザーの投稿ニーズが高く、ユーザー発信やインフルエンサー発信のプロモーションをしやすいという特徴があります。
以上のことから、Facebookは企業からの発信、Instagramはユーザーからの発信に適した媒体といえます。Facebookで企業から情報を発信し、実際に商品購入や来店などのアクションを起こしたユーザーがInstagramに写真や動画を投稿してもらう、といった流れがプロモーション成功のパターンです。
日本でも利用者の多いFacebookとInstagramですが、訪日インバウンド向けのPR施策として活用するには、まず現地の文化や流行をよく理解し、積極的にコミュニケーションを取りながら運用することが大切です。現地の言葉で投稿することはもちろん、ターゲットの年齢に合わせたライティングや、コメント・メッセンジャーでのコミュニケーションなどきめ細かな対応を継続することでユーザーをファン化しましょう。そのためにも、ターゲットとする国の背景をもとに媒体を選定し、現地のトレンドや国民性に合わせたSNS展開が必要です。
このほかにも、実際の失敗事例や成功事例を公開しながら、中華圏向けのSNS活用の注意点や成功するための具体的なポイントなどについて詳しくお話ししました。
今回のセミナーおよび当記事の詳細や、当社の海外向けプロモーションについてご質問があれば、お気軽にご連絡ください。
コンテンツマーケティング事業部 三島
経営戦略室 松本・竹本
設立 | 2001年1月4日 |
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資本金 | 100百万円 (2023年1月末日現在) |
代表者 | 代表取締役社長 友松 功一 |
従業員数 | 連結 433名 単体 162名 (2024年4月末日現在) |
事業内容 | インターネットマーケティング事業 アドテクノロジー事業 その他 |
所在地 | 東京都渋谷区円山町3-6E・スペースタワー8階 |
URL | https://www.fullspeed.co.jp/ |